宿泊税見直しQ&A
- 更新日
- Q1
- 今回、宿泊税の見直しを行うのはなぜですか。
- A1
- 宿泊税の制度創設から20年以上が経ち、旅行客の増加などに伴う行政需要の増大や、多様な施設形態の登場、宿泊料金の変化など、税を取り巻く環境は大きく変化しています。また、観光施策に関しても、東京の魅力向上のみならず、都民の生活と調和の取れた観光振興を実現することが重要となっています。そのため、観光施策を財政面から支える役割を果たしている宿泊税について、時代に即した見直しを行うこととし、条例改正案を令和8年都議会第一定例会に提案しました。
- Q2
- 見直し(素案)において、現行の定額方式から定率方式に変更し、税の負担率を3%に設定したのはなぜですか。
- A2
- 観光の魅力向上や持続的な観光の発展に向けた対策などを進めるために必要な財源については、公平性や中立性の観点から、宿泊者に対して宿泊料金に応じた負担をお願いすることが望ましいと考えています。そのため、課税の方式を定率方式に変更し、他の都市の状況等も踏まえ、税率を3%と設定しました。
- Q3
- 宿泊料金の価格帯にかかわらず課税されるのですか。
- A3
- 現在の宿泊税では、低廉な宿泊の方の税負担に配慮をするため、一人1泊10,000円未満の宿泊からは宿泊税をいただいていません。今回の見直しでは、宿泊料金が上昇していることなどに合わせ、課税免除基準を引き上げ、一人1泊13,000円未満まで宿泊税をいただかないこととします。この見直しにより、修学旅行等にも配慮した水準へと引き上げられることとなり、都が実施したアンケートによると、7割以上の修学旅行生向け料金が課税免除となる見込みです。
- Q4
- 民泊は宿泊税の課税対象となるのですか。
- A4
- 民泊は低価格な施設が多い状況ですが、高価格帯の施設も一定数、存在します。そのため、公平性の観点から、民泊(特区民泊・新法民泊)の宿泊について、旅館・ホテルと同様とすることが適当であることから、宿泊税の課税対象に追加します。都の試算では、民泊のうち約3割の施設が課税対象となる見込みです。
- Q5
- インバウンド需要が好調に推移している中、外国人旅行者にのみ宿泊税の負担をしてもらうべきではないでしょうか。
- A5
- 宿泊税は宿泊行為に着目して課税する税です。宿泊行為には居住地等による違いはないことから、宿泊税の取扱いも同じくすることが公平な制度と考えています。また、制度を複雑化すると、居住地確認や窓口説明など宿泊施設事業者の実務負担も増すことも想定されます。こうしたことから、引き続き、国籍や居住地による税負担の区別は行わないこととします。
- Q6
- 宿泊税の見直しについては、どのような過程を経て今回の条例案の提出に至ったのですか。
- A6
- 令和5年10月、東京都税制調査会(都税調)から宿泊税の在り方について報告がありました。都は、都税調の報告を参考にしつつ、また、税や観光分野の有識者、宿泊業界の方々などから意見を伺う場を設け、その際頂いたご意見なども参考にしながら、令和7年11月に宿泊税の見直し(素案)を取りまとめました。素案に対するパブリックコメントにて頂いたご意見も踏まえ、都議会令和8年第一回定例会に条例案を提出しました。
- Q7
- パブリックコメントではどのような意見があり、どのように反映されましたか。
- A7
-
パブリックコメントでは、個人・法人合わせて110者の方からご意見を頂きました。そのうち、個人の方が8割、法人・団体は2割で、個人は都内在住の方が過半を占めていました。
回答の過半を占める都内在住の個人の方からのご意見は、負担引上げや定率課税への賛成が反対等を上回っており、使途の明確化やごみ対策等への活用など、観光客に対する都民の皆様の意識は素案と同じ方向性でした。都外在住の方からは、税負担増の反対や国内非居住者非課税など税負担軽減を求めるご意見を頂きました。
法人・団体の皆様からは、特別徴収交付金の拡充などの事業者支援、課税免除基準の更なる引上げ、定率課税への賛成、定額課税の維持などを求めるご意見も頂いており、提出件数は全体の2割程度となりました。
都は、今回頂いたご意見も踏まえ、宿泊税の見直し(素案)をもとに、条例の改正案を令和8年度第一回都議会定例会に提案しました。また、宿泊税の充当事業についても、令和8年度予算より、内訳や事業概要を分かりやすくお示しするとともに、特別徴収業務に係る負担の軽減に向けた取組も実施していきます。
- Q8
- 今回の宿泊税見直しにより、徴収を行うホテルや旅館などの負担が増大することが想定されますが、都としてどのような支援を考えているのですか。
- A8
- 都に代わって宿泊税を預かっていただくホテルや旅館など宿泊施設事業者の皆さまには、そのために生じる費用の一部を補助するため、特別徴収交付金を交付しています。今回の見直しに際し、特別徴収に係る経費の一部を補助する観点で申告納入額の2.5%を交付している特別徴収交付金について交付上限を撤廃するほか、申告・納入などの手続の簡素化にも取り組んでいきます。
- Q9
- 宿泊税が何に使われるのか、分かりやすく示すべきではないですか。
- A9
-
宿泊税の使いみちは、観光施策に広く充てるものとしており、これまでも観光施策の事例を都のHPで公表してきました。
今回、都議会に提案した条例案では、使途の範囲を東京都の観光施策に関する計画に基づく施策であることを明文化しており、令和8年度予算から宿泊税の活用事業をHP等で公表しています。(詳細は、こちらからご確認ください。)
- Q10
- 今回の見直しによりどの程度の増収を見込んでいますか。増収分は何に用いるのですか。
- A10
- 見直しの素案において、制度の見直し後の税収は190億円程度となると試算しています。制度見直しによる増収分も含め、宿泊税は、都民生活と観光との調和を図る取組など、観光施策に関する計画に基づく事業に活用していきます。
- Q11
- 今回の宿泊税の見直しで増収になるとのことですが、まず、無駄な施策を見直すのが先ではないでしょうか。
- A11
-
観光施策を含め、都の施策は、毎年度の予算編成等を通じて各事業所管局及び財務局において議論され、必要な予算が措置されています。加えて、都では予算編成過程に事業評価など、無駄をなくし、効率性・実効性の高い事業の構築につなげる仕組みを導入しており、事業評価による財源確保額は10年間で約1兆800億円となっています。
昨今、観光スポットではごみ問題や混雑の発生なども課題とされるなど、持続可能な観光の発展のためには、こうした新たな課題への対策が必要となっています。宿泊税については、東京の魅力の向上などはもとより、こうした課題への対策にも活用していきます。
また、宿泊税を具体的にどう活用するかについては、令和8年度予算における充当事業をHPで公表しており、今後も分かりやすく発信することで透明化を図っていきます。
- Q12
- 今後のスケジュールを教えてください。
- A12
- 令和8年第一回定例会に条例案を提案しており、都議会にて審議されています。条例案が可決された場合は、総務省との協議を行い、令和9年度の施行を目指します。
- Q13
- 他自治体における宿泊税の導入状況はどうなっていますか。
- A13
- 観光需要への対応として、各自治体において宿泊税が導入されており、2026年2月13日時点では、19自治体(うち、都道府県レベルでは都を含めて4自治体)で施行済みとなっています。宿泊税の普及に伴い、課税や使途の在り方も、地域の実情に合わせて様々な形で展開されています。
記事ID:008-001-20251127-011043