宿泊税の見直し
制度変更について(令和9年4月1日より変更)
東京都は、観光の状況をはじめとした宿泊税を取り巻く環境変化を踏まえた見直しを図ることで、持続可能な観光振興を財政面から支えていくため、宿泊税の使途及び課税の在り方について見直しを行いました。制度の変更は、令和9年4月1日からとなります。
現行制度と改正後の制度の比較
| 改正後 | 改正前 | |
|---|---|---|
| 目的等 | 国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策※に要する費用に充てる ※具体的な使いみちはこちら |
|
| 納税 義務者 |
都内の旅館・ホテル、簡易宿所、 民泊の宿泊者 |
都内の旅館・ホテルの宿泊者 |
| 課税免除 | 宿泊料金1人1泊 1万3千円未満の宿泊 | 宿泊料金1人1泊 1万円未満の宿泊 |
| 税率 | 宿泊料金の3% | 宿泊料金1人1泊 1万円以上1万5千円未満の宿泊 100円 1万5千円以上の宿泊 200円 |
| 徴収方法 | 宿泊施設による特別徴収 | |
| 実施時期 | 令和9年4月1日 | 平成14年10月1日 |
※宿泊料金とは、食事料金などを含まない、いわゆる素泊まりの料金をいいます。
見直しに関するQ&A
- Q1
- 宿泊税の見直しを行ったのはなぜですか。
- A1
- 宿泊税の制度創設から20年以上が経ち、旅行客の増加などに伴う行政需要の増大や、多様な施設形態の登場、宿泊料金の変化など、税を取り巻く環境は大きく変化しています。また、観光施策に関しても、東京の魅力向上のみならず、都民の生活と調和の取れた観光振興を実現することが重要となっています。そのため、観光施策を財政面から支える役割を果たしている宿泊税について、時代に即した見直しを行うこととし、令和8年6月30日に総務大臣の同意を得ました。
- Q2
- 現行の定額方式から定率方式に変更し、税の負担率を3%に設定したのはなぜですか。
- A2
- 観光の魅力向上や持続的な観光の発展に向けた対策などを進めるために必要な財源については、公平性や中立性の観点から、宿泊者に対して宿泊料金に応じた負担をお願いすることが望ましいと考えています。そのため、課税の方式を定率方式に変更し、他の都市の状況等も踏まえ、税率を3%と設定しました。
- Q3
- 宿泊料金の価格帯にかかわらず課税されるのですか。
- A3
- 現在の宿泊税では、低廉な宿泊の方の税負担に配慮をするため、一人1泊10,000円未満の宿泊からは宿泊税をいただいていません。今回の見直しでは、宿泊料金が上昇していることなどに合わせ、課税免除基準を引き上げ、一人1泊13,000円未満まで宿泊税をいただかないこととします。この見直しにより、修学旅行等にも配慮した水準へと引き上げられることとなり、都が実施したアンケートによると、7割以上の修学旅行生向け料金が課税免除となる見込みです。
- Q4
- 民泊は宿泊税の課税対象となるのですか。
- A4
- 民泊は低価格な施設が多い状況ですが、高価格帯の施設も一定数、存在します。そのため、公平性の観点から、民泊(特区民泊・新法民泊)の宿泊について、旅館・ホテルと同様とすることが適当であることから、宿泊税の課税対象に追加します。都の試算では、民泊のうち約3割の施設が課税対象となる見込みです。
- Q5
- インバウンド需要が好調に推移している中、外国人旅行者にのみ宿泊税の負担をしてもらうべきではないでしょうか。
- A5
- 宿泊税は宿泊行為に着目して課税する税です。宿泊行為には居住地等による違いはないことから、宿泊税の取扱いも同じくすることが公平な制度と考えています。また、制度を複雑化すると、居住地確認や窓口説明など宿泊施設事業者の実務負担も増すことも想定されます。こうしたことから、引き続き、国籍や居住地による税負担の区別は行わないこととします。
- Q6
- 宿泊税の見直しについては、どのような過程を経て来たのですか。また、今後の予定を教えてください。
- A6
- 令和5年10月、東京都税制調査会(都税調)から宿泊税の在り方について報告がありました。都は、都税調の報告を参考にしつつ、また、税や観光分野の有識者、宿泊業界の方々などから意見を伺う場を設け、その際頂いたご意見なども参考にしながら、令和7年11月に宿泊税の見直し(素案)を取りまとめました。素案に対するパブリックコメントにて頂いたご意見も踏まえ、都議会令和8年第一回定例会に条例案を提出し、審議を経て令和8年3月27日に原案のとおり可決され、令和8年6月30日に総務大臣より制度変更について同意を得ました。制度の変更については令和9年4月1日を予定しています。
- Q7
- パブリックコメント(※)ではどのような意見があり、どのように反映されましたか。(※令和7年11月27日から同年12月26日まで募集。令和8年1月30日結果公表)
- A7
-
パブリックコメントでは、個人・法人合わせて110者の方からご意見を頂きました。そのうち、個人の方が8割、法人・団体は2割で、個人は都内在住の方が過半を占めていました。
回答の過半を占める都内在住の個人の方からのご意見は、負担引上げや定率課税への賛成が反対等を上回っており、使途の明確化やごみ対策等への活用など、観光客に対する都民の皆様の意識は素案と同じ方向性でした。都外在住の方からは、税負担増の反対や国内非居住者非課税など税負担軽減を求めるご意見を頂きました。
法人・団体の皆様からは、特別徴収交付金の拡充などの事業者支援、課税免除基準の更なる引上げ、定率課税への賛成、定額課税の維持などを求めるご意見も頂いており、提出件数は全体の2割程度となりました。
都は、今回頂いたご意見も踏まえ、宿泊税の見直し(素案)をもとに、条例の改正案を令和8年度第一回都議会定例会に提案しました。また、宿泊税の充当事業についても、令和8年度予算より、内訳や事業概要を分かりやすくお示しするとともに、特別徴収業務に係る負担の軽減に向けた取組も実施していきます。
- Q8
- 今回の宿泊税見直しにより、徴収を行うホテルや旅館などの負担が増大することが想定されますが、都としてどのような支援を考えているのですか。
- A8
- 都に代わって宿泊税を預かっていただくホテルや旅館など宿泊施設事業者の皆さまには、そのために生じる費用の一部を補助するため、特別徴収交付金を交付しています。今回の見直しに際し、特別徴収に係る経費の一部を補助する観点で申告納入額の2.5%を交付している特別徴収交付金について交付上限を撤廃するほか、申告・納入などの手続の簡素化にも取り組んでいきます。
- Q9
- 宿泊税が何に使われるのか、分かりやすく示すべきではないですか。
- A9
-
宿泊税の使いみちは、観光施策に広く充てるものとしており、これまでも観光施策の事例を都のHPで公表してきました。
今回、都議会に提案した条例案では、使途の範囲を東京都の観光施策に関する計画に基づく施策であることを明文化しており、令和8年度予算から宿泊税の活用事業をHP等で公表しています。(詳細は、こちらからご確認ください。)
- Q10
- 今回の見直しによりどの程度の増収を見込んでいますか。増収分は何に用いるのですか。
- A10
- 見直しの素案において、制度の見直し後の税収は190億円程度となると試算しています。制度見直しによる増収分も含め、宿泊税は、都民生活と観光との調和を図る取組など、観光施策に関する計画に基づく事業に活用していきます。
- Q11
- 今回の宿泊税の見直しで増収になるとのことですが、まず、無駄な施策を見直すのが先ではないでしょうか。
- A11
- 観光施策を含め、都の施策は、毎年度の予算編成等を通じて各事業所管局及び財務局において議論され、必要な予算が措置されています。加えて、都では予算編成過程に事業評価など、無駄をなくし、効率性・実効性の高い事業の構築につなげる仕組みを導入しており、事業評価による財源確保額は10年間で約1兆800億円となっています。昨今、観光スポットではごみ問題や混雑の発生なども課題とされるなど、持続可能な観光の発展のためには、こうした新たな課題への対策が必要となっています。宿泊税については、東京の魅力の向上などはもとより、こうした課題への対策にも活用していきます。また、宿泊税を具体的にどう活用するかについては、令和8年度予算における充当事業をHPで公表しており、今後も分かりやすく発信することで透明化を図っていきます。
- Q12
- 他自治体における宿泊税の導入状況はどうなっていますか。
- A12
- 観光需要への対応として、各自治体において宿泊税が導入されています。最新情報は、総務省HP(法定外税(外部ページ)最下部の「※法定外税の実施状況」)にて公表されています。宿泊税の普及に伴い、課税や使途の在り方も、地域の実情に合わせて様々な形で展開されています。
宿泊税の使いみち
宿泊税は、国際都市東京の魅力を高めるとともに、観光の振興を図る施策に要する費用に充てられます。
令和8年度当初予算における観光産業の振興に係る主要事業の経費は、376億円であり、そのうち次のような施策の財源に宿泊税が使われます。
| 分野 | 充当額 | 充当事業例 |
|---|---|---|
| 観光と生活の調和 に向けた取組 |
20億円 |
■ TOKYOクリーンアップムーブメント 11億円
■ 訪都旅行者への「ごみの持ち帰り」啓発事業 3億円
■ 地域の生活と調和した観光推進事業 2億円
■ 地域と連携した街の清掃美化推進事業 2億円
■ 住宅宿泊事業ワンストップ相談窓口の運営 0.4億円 等
|
| 受入環境の充実 | 27億円 |
■ 観光関連事業者デジタルシフト応援事業 2億円
■ 観光関連事業者による旅行者受入対応力強化支援事業 2億円
■ 宿泊事業者向け省力化推進事業 1億円
■ 多摩地域における宿泊施設の送迎車バリアフリー化支援事業 0.1億円 等
|
| 魅力を高める 観光資源の開発 |
23億円 |
■ 多摩・島しょの新たな観光の魅力創出支援事業 2億円
■ 東京の多様性を活かした観光まちづくり推進支援事業 1億円 等
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| 人材の育成・活用 | 11億円 |
■ 観光ボランティアの活用 8億円
■ 東京の観光への理解促進事業 0.2億円 等
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| 合計 | 81億円 |
※令和8年度予算事業における充当事業(宿泊税を活用する事業)の一覧はこちらをご覧ください。
見直しの経過及び今後のスケジュール
- 令和5年10月
- 東京都税制調査会の報告
- 令和7年8・9月
- 宿泊施設事業者・有識者との意見交換
- 令和7年11月26日
- 見直し素案の公表(11月27日よりパブリックコメント実施)
- 令和8年3月27日
- 令和8年第一回定例会にて条例可決
- 令和8年6月30日
- 総務大臣同意
- 令和8年7月1日
- 改正条例の公布
- 令和9年4月1日
- 改正条例の施行
宿泊税条例の改正案(令和8年2月18日提出・3月27日可決)
宿泊税条例の改正案を令和8年第一回都議会定例会に提出し、審議を経て、令和8年3月27日に原案のとおり可決されました。
○ 主な改正事項
(1)使途の範囲の明確化
使途の範囲を、都の観光施策に関する計画に基づく施策とすることを条例上明確化します。
(2)課税対象及び課税免除基準の見直し
① 課税対象に、簡易宿所と民泊の利用者を追加します。
② 課税免除基準を、一人1泊当たり宿泊料金1万円未満から1万3千円未満へ引き上げます。
(3)課税方式及び税率の見直し
課税方式を定率制に変更し、税率は3%に設定します。
(4)申告納入手続の簡素化
原則毎月となっている申告納入を、3か月に一度とする特例申告の要件(※)を緩和します。
(※要件緩和の内容)
現行制度上、年間納入額120万円以下の事業者は特例申告可 → 納入額要件の撤廃 など
○ 条例改正案や見直しQ&Aへのリンク
- 条例案はこちら(都庁総合HP「令和8年第一回都議会定例会条例案概要」へ)
- 条例の新旧対照表はこちら(現行の内容と改正後の違いを示した表です。改正箇所に下線を引いています。)
宿泊施設事業者(特別徴収義務者)の負担軽減に向けた取組
宿泊税は宿泊客の皆様から税を頂く徴収業務について、都内宿泊施設事業者の方々に担って頂いています。今回の見直しに関連して、宿泊施設事業者の皆様の負担軽減に向けて、以下の取組を行います。
○ 申告手続の簡素化
毎月の申告納入を3か月ごととする特例申告について、納入額を問わず選択できるよう要件を緩和します。
○ 申告納入の電子化(省力化)
申告納入に必要な様式を簡便に作成できるアプリを提供します。
○ 特別徴収交付金の見直し
特別徴収を行って頂くために生じる費用の一部を補助するため交付している特別徴収交付金について、交付上限を撤廃し、申告納入額に応じて交付金を交付する仕組みに拡充します。
| 現行 | 見直し後 | |
|---|---|---|
| 交付率 | 申告納入額の2.5% | |
| 交付上限額 | 100万円/年 | なし |
「宿泊税の見直し(素案)」意見募集結果
(令和7年12月26日募集締切)
1 意見募集の対象
上記「宿泊税の見直し(素案)」
2 意見募集の期間
令和7年11月27日(木曜日)から同年12月26日(金曜日)まで
- 意見募集は終了いたしました。ご意見をいただき、誠にありがとうございました。
3 意見募集の結果
(1)意見提出者の総数 110者
(2)提出された意見の概況
- 回答の過半を占める都内在住の個人からのご意見では、負担引上げ・定率課税への賛成が反対等を上回っており、使途の明確化やごみ対策等への活用など、観光客に対する都民の意識は素案と同じ方向性でした。一方、都外在住者の個人からは、税負担増への反対や、国内居住者非課税など税負担軽減を求めるご意見を多く頂きました。
- 法人からは、特別徴収交付金の拡充をはじめとする事業者支援を求めるご意見を多く頂いたほか、課税免除基準の更なる引上げ、定率課税への賛成、定額課税の維持などのご意見も頂きました。提出件数は全体の2割程度となりました。
4 ご意見の概要と都の考え方、お寄せいただいたご意見の詳細
宿泊税の見直し(素案)(令和7年11月26日公表)
条例改正に先立ち、皆様に宿泊税の見直しの方向性をお示しするため、「宿泊税の見直し(素案)」を公表し意見募集を行いました。宿泊税の使途や課税の在り方についての都の考え方については、以下をご覧ください。
「東京都 宿泊税の見直しに関する意見交換」
主税局では、制度の見直しに向け、宿泊業界関係者、経済界、税制や観光政策についての知見をお持ちの専門家の皆様をお招きし、幅広く意見交換を実施しました。
開催概要につきましては、こちら(8月1日(金)報道発表)をご覧ください。
会議資料及び議事録については、以下をご覧ください。(12月9日時点更新)
第1回 令和7年8月7日(木)
(会議資料)【資料1】令和7年8月7日 宿泊税の見直しに関する意見交換
【資料2】(参考資料)令和6年度 宿泊実態に関するアンケート調査
(議事録)こちら
(アーカイブ動画)こちら
第2回 令和7年8月22日(金)
(会議資料)【資料1】令和7年8月22日 宿泊税の見直しに関する意見交換
【資料2】(参考資料)令和6年度 宿泊実態に関するアンケート調査
(議事録)こちら
(アーカイブ動画)こちら
第3回 令和7年9月2日(火)
(会議資料)【資料1】令和7年9月2日 宿泊税の見直しに関する意見交換
【資料2】(参考資料)令和6年度 宿泊実態に関するアンケート調査
※(当日ご出席された日本ホテル協会より配布)
(議事録)こちら
(アーカイブ動画)こちら